3月17日 卒業式
Graduation Ceremony Address "Boys,be ambitious!"
51名が全員、卒業証書を受け取り、本日無事に卒業しました。
おかげさまで、心温まる卒業式となりました。別れを惜しむ涙、感動の涙、感謝の涙…の卒業式でした。
御多用中、ご臨席賜りましたご来賓はじめ関係の皆様、本当にありがとうございました。
引き続き、これまでと同様、温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。
〔校長式辞(抄)〕
今、卒業証書を手にした皆さん、ご卒業おめでとうございます。
皆さんとは、一緒に行った修学旅行や運動会、陸上競技会などの行事もそうですが、私にとっては、やはり、校長室で行った会食の時間が忘れられない思い出になっています。
会食は、数人ずつで、1か月ほどかけて行いましたが、皆さんがマスクを外して給食を食べ、入学してからこれまでの思い出や将来の夢などを話してくれた束の間のひとときは、私にとって、かけがえのない時間となりました。
皆さんが聞かせてくれた思い出には、旧山武西小学校や旧日向小学校での出来事もたくさんありました。閉校した今もなお、当時のことを生き生きと語ってくれた姿に、皆さんの母校に対する変わらない愛情を感じました。きっとこの日向小も、前の学校と同じように、いずれ第二の母校として愛し、ずっと皆さんの心の中に生き続けてくれることでしょう。
ところで、日向小の正門のそばに、「少年よ、大志を抱け」という言葉が刻まれた石碑が立っています。有名なクラーク博士の言葉ですが、実はこの言葉には続きがあると言われています。
「少年よ、大志を抱け。それは、金持ちになるためや、有名になるための野心などではない。人として、あるべき姿になるための大志である」と続きます。
「人としてあるべき姿になるための大志」とは、いったいどういうことなのでしょうか。
たとえば先日、お話ボランティアの方に「青い目の人形」にまつわる朗読紙芝居をしていただきましたね。第二次世界大戦中、「敵国からもらった人形など、焼き捨ててしまえ」と命令され、全国の人がそれに従って本当に焼き捨てていた中、「かわいそうだから」と、ひそかに青い目の人形を守り抜いた先生が、この山武にいらっしゃったという話でした。
「もし自分がその先生だったら、周りの空気に流されることなく、同じ行動をとれただろうか」と考えてみたことで初めて、その難しさを実感したのではないでしょうか。
そう考えると、あの石碑に刻まれた「大志」とは、人としてあるべき行動をとるための「覚悟」とか「勇気」とかいった言葉にも置き換えられる気がします。
今は、スマホ一つで、いつでも誰とでも簡単に交流し、自分の思ったことを自由に発信することができるという、夢のような時代となりました。
ただその一方で、「炎上」とか「バズる」などといって、あっという間に、ありもしないデマや噂で、見も知らぬ人を簡単に陥れるような空気をつくることができてしまう時代でもあります。
皆さんには、そんな風にしてつくられた空気に流されることなく、また、この先、時代がどのように変わろうとも、人としてあるべき行動をとるための大志、覚悟、勇気をもち、さらに成長していってもらいたいと、心から願っています。
一人ずつ卒業証書を授与 |
山武市から卒業生へ記念品贈呈(ヘッドセット) |
在校生から送る言葉&歌「大空がむかえる朝」 |
卒業生代表による巣立ちの言葉 |
卒業生による歌「最後のチャイム」「旅立ちの日に」 |
卒業式を終えて、担任との別れを惜しむ |